二つの分子をある軸に沿って加速させて衝突させるシミュレーションを
行うとき、加速させることを指示するフラグである。
フラグTACCELE
を入力ファイルcpv05.in
で読み込んで、
フラグが.true.
の時には、ファイルaccele.dat
から必要なデータを
サブルーチンinit1で読み込む。このとき加速する速度の大きさVELMAX
と
等加速度の大きさACC0
の値を計算する。
原子の加速度の方向ベクトルの大きさは、入力後規格化されるので気にする
必要はない。
入力例は、以下のようである。
(sample.dat.sh
ファイルのaccele.dat
の部分を書き換える。
下記の第1例では、400ステップで鉄ダイマーが300Kの速度に(111)方向に
加速する場合の数値を示した。
第2例では、ホルムアルデヒドCHOと孤立(ラジカル)OH分子が
軸に
沿って衝突させる例である。)
第1例 400 300. NACCELE,TEMPAC 1.0 1.0 1.0 ACCVEC(I,1,1) 1 4 IS,NA 1 1 -1 -1
第2例 100 300. NACCELE,TEMPAC 0.0 0.0 1.0 ACCVEC(I,1,1) 1 1 IS,NA <---- 炭素原子 1 IACC(I,1,1) 2 3 IS,NA <---- 水素原子 1 1 -1 3 2 IS,NA <---- 酸素原子 1 -1
kステップ目で衝突させる分子の並進の自由度から来る温度がになるように
するには、 衝突エネルギー
(g=6)
とすると、加速後の第1分子の速度
VELMAX
と加速度ACC0
を
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(11) |
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(12) |
VELMAX
とACC0
は、標準出力ファイルへ出力される。
VELMAX
中の3の因子は、分子の並進の自由度が3であることから来る因子
である。ここで設定した温度が、MDの出力で得られる温度とは異なることに
注意する必要がある。MDの出力で得られる温度は、通常、
3.true.
の時には、最初のMDステップから等加速度ACC0
の
運動が開始される。IACC
は、各原子の加速向きを上で与えたベクトルの
方向ACCVEC(I,1,1)
に対して正または負の向きを指示する値である。
(第1番目の種類の第1番目の原子が含まれる分子(第1分子)を1として、
第2分子に含まれる原子を-1にしておく。)
第1番目の種類の第1番目の原子の加速度方向の速度の大きさが、VELMAX
を
越えると加速度は、ゼロとされ分子の加速が終了する。