ホーム>研究成果

研究者募集

研究者の募集(博士課程大学院生)を行っています。密度汎関数理論に基づいた第一原理的電子状態計算の経験者なら大歓迎ですが、採用にあたり、 研究手法についての経験は問いません。上記研究分野における研究開発や磁気デバイス、または磁性理論や第一原理計算の研究に対する熱意と興味がある方を求めています。応募に興味がある方は、小田竜樹までご連絡ください。

* 図をクリックすると拡大図が表示されます。

  

  


小田グループは、金沢大学と国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)の契約に基づく、「計算科学を用いた電圧スピントロニクス材料の開発」に関する研究(研究期間H28年4月−H30年3月末(予定))を開始しました。

革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)

本グループのミッションは、次のようなものです。

電圧効果の物理的メカニズムの解明【H27年度〜H29年度】
電圧トルクMRAMの主な構成要素である強磁性薄膜を含む積層構造における電圧効果発現の物理的なメカニズムを第一原理計算に基づく計算科学的な手法を用いて解明し、10³ fJ/Vm超の大きな電圧効果(出来れば2 mJ/m²以上の界面磁気異方性において)を得るための材料設計指針を提示します。

『第一原理計算に基づく計算科学的な手法』を用いた解明のために、研究室で開発してきた密度汎関数理論に基づいた計算コードを駆使して、強磁性薄膜の磁気異方性とその電界依存性の計算を推進します。磁性体の磁気異方性は、磁化方向により磁性体の全エネルギーが変化する性質ですが、電子運動に対し相対論効果を考慮したシュレディンガー方程式(ディラック方程式)を解くことにより、磁気メモリ用の強磁性薄膜の基本的性質である磁気異方性エネルギーを正確に計算します。薄膜において、電子密度を与えて電磁気学のポアッソン方程式を正確に解くことにより、外部電界に対する磁気異方性電界効果の評価を行い、研究開発を推進します。

磁気異方性の電界効果の研究は、理論的研究でも実験的研究でも、未開拓な研究領域で、基礎物理学を礎に計算科学的な手法をベースにした研究が求められています。

ImPACT佐橋プロジェクト

本研究開発は、ImPACT佐橋プロジェクトのプロジェクト2「電圧トルクMRAM」の公募研究開発の1つとして実施されます。

プロジェクト2: 電圧トルクMRAM
本プロジェクトはこの研究開発プログラムの基幹をなすものである。本プロジェクトでは、これまでの電流駆動型の不揮発磁気メモリ(MRAM)に代わり、著しい省エネルギー特性を有する電圧駆動型の電圧トルクMRAMを実現する画期的な電圧スピントロニクス技術を研究・開発することにより、究極のノーマリーオフIT技術の実現に供する。