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1.3.25 ex_bchg.sh

収束した電子の波動関数を用いて指定する軌道状態の電子密度の空間分布を 計算する。 原点から各軸の正の方向へ沿った単位胞(基本単位胞)内で電子密度のデータを 出力する。

wff
波動関数の種類(MKのk点での電子系の収束、状態密度用、分散関係用)に応じて 計算することが可能で、それぞれele, dos, ekのうちのどれかの文字列 を指定する。必要な波動関数はあらかじめコピーをして必要なtmpdir のディレクトリにコピーして置く必要がある。
cgsoft
出力形式を文字列で指定する。XCrySDenの出力形式に 対応している。一部にはAVSの出力にも対応している。
TVIEW, (CVIEW(I),I=1,3),RVIEW, IUNIT
TVIEWが指定されると図示したときに図の中心にもってくる位置座標を 指定することができる。TVIEWが指定されないときは、基本単位胞 の中心が図の中心である。RVIEWには、図示する範囲を半径で指定 する。 IUNITは、これらの単位を指定する。IUNIT=0のとき 原子単位であり、IUNIT=1のとき、${\rm\AA}$である。 このフラグTVIEWを用いると基本単位胞からはみ出ている分子でも、 図の中心に描くことが可能となる。
INXYZ
NSPIN=1,2のときは、0をいれておく。 NSPIN=4のときのみ重要な入力で、0のとき、電子密度、 1,2,3に対しては、それぞれ、スピン密度の$x,y,z$成分を出力する。
JBCHG
JBCHG=0のときは、特定のk点(JKPTBCHGで指定)の特定の KS軌道の電子密度の和を出力する。 JBCHG=1のときは、あるエネルギー範囲に存在するKS軌道から 作られる電子密度の和を出力する。
EMINBCHG,EMAXBCHG
JBCHG=1のときに有効で、エネルギー範囲をeV単位で指定する。
JKPTBCHG
JBCHG=0のときに有効で、k点の番号を指定する。 ($\Gamma$点近似のときには、無視されている。)
NBAND
足し合わせるKS軌道の本数を指定する。次の行では、KS軌道の番号を NBANDの本数分だけ、指定する。NSPIN=2のときは、 アップスピンからの通し番号で指定する。
出力データは、bchgという文字列を含んだファイルである。

六方晶等の系でも電子密度等が出力できるように、描画する2次元平面を 自由に指定できるようにした。RHOGPLHEXから の入力データがそれである。この文字列が入力行の目印に使われているの で左詰めで文字列を変更してはならない。 JRHOZのオプションだけは3次元的な電子密度のデータの出力とは 関係ない。表面等の2次元的系で深さ方向(z方向)の電子密度を出力するための オプションである。

JRHOZ
JRHOZには0または1を指定する。1のときはフーリエメッシュの 1番目と2番目の方向について、平均した電子密度またはスピン密度 のデータ(上のINXYZで指定されたデータ)を3番目のデータ順に 出力される。
JRHOHEX
0または1を指定する。1のときはXCrySDenの出力形式で電子密度を 出力する。
DM1,DM2,DM3
作図データの実際の大きさを直方体の辺の長さ(a.u.)で指定する。
DL1,DL2,DL3
空間の刻み幅(a.u.)を指定する
COF(1),COF(2),COF(3)
直方体の中心を指定する。
PT(1),PT(2),PT(3),DRC(1),DRC(2),DRC(3)
直方体の3番目の軸に平行なベクトルをその始点と方向で指定する。 前者の始点は現在実際には使用していない。
DRC1(1),DRC1(2),DRC1(3)
直方体の1番目の軸に平行な方向を指定する。
SQA(1),SQA(2),SQA(3)
NSPIN=4のときに有効で、スピンの量子化軸の方向を指定する。


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Copyright (C), Tatsuki Oda (oda@cphys.s.kanazawa-u.ac.jp, Kanazawa University)