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運動方程式を数値的に解く場合、適切な単位系で計算を行う。
対象とする現象や方程式に依存。基本的に
独立な3種類の物理量の単位量を指定すると、その他の物理量の
単位が自動的に決まる。
原子スケールでの代表的な例
(1) 原子間の運動方程式 原子単位系
(2) 運動方程式の無次元化
- (1)
- 原子単位系 : 原子単位系は、量子力学で用いられる定数を基本に
しているので、ここでは概略のみ。
(
Js:
プランク定数),
上記の式ではガウス無理単位系が使われており、
Jmとして計算すればよい。
通常、原子単位系にするには、
とする。
問:上記の原子単位系を用いて角運動量を計算したところ
得た数値が1であった場合、この数値はMKS単位系でいくらのことか。
|
|
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(角運動量) |
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(距離)
(質量)
(距離)
|
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(時間) |
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(エネルギー)
(時間)
|
エネルギー
時間
角運動量
問:光速は、MKS単位系で2.997925
10
m/sである。
原子単位系ではいくつになるか。
- (2)
- 運動方程式の無次元化
運動方程式の変数を単位をうまくとることにより、無次元変数にできるときは
無次元化する。同種粒子のMDの場合など。
例:LJ(レナード・ジョーンズ)ポテンシャル
を単位にして計算する。運動方程式中の変数について
時間の単位[
]については、次ぎのように決定することができる。
となるように
の単位を決める。
問:速度の単位量を求めよ。
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Copyright (C), Tatsuki Oda (oda@cphys.s.kanazawa-u.ac.jp, Kanazawa University)